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三台の機関車は一致団結し、それまで以上に一生懸命働いた。


住民達は、彼の事件を聞いて様子を見守っていたが、
この機関車達の働きぶりに感心していた。
「頼もしい蒸気機関車達じゃないか。」
「ええ。シルバー・デュークもジョセフのことで落ち込んでるそうですが、
こんないい仲間たちを持っているんです。必ず彼は戻ってきますよ」




こうしている間に、半年以上の時間が流れていった。



3.

一方、オスカー局長は、蒸気機関士の採用試験の選抜のために集められた書類に目を通していた。


・・・あの”不良娘”はちゃんと試験を受けただろうか?
出席不良で留年してたりしないだろうな。

履歴書を一枚、また一枚とめくっていく。

が、ふと、その手が止まる。

「あった!あったぞ!!」
オスカーは叫んだ。

”エリス・ウィロード”

赤毛に青い瞳の女性。

オスカーは、彼女を知っていた。

「そう、君だ。よしよし、やっと卒業して来たな!」

オスカーは早速、書かれていた番号に電話をかけた。



4.

ギルスとはまた別の場所にある、ヘブンズキングダムという国の田舎。

「あーーーー・・・電話が来ませんように・・・」

エリスは、姉のアイリーンにしがみつき、震えながら電話の前に座っていた。

今日は試験の合格発表の日で、この試験の場合
電話が来る=不合格通知ということになっているのである。

「電話が来ませんように・・・」

ところが。

彼女の気持ちを振り切るがごとく、電話が鳴りはじめた。

「いゃぁあああ!!来てしまったわー!!やっぱり無理だと思ったのよー!!特にペーパーテストが・・・」

「あんた自信があるって言ってたじゃない!」
「あれは実技〜!!ペーパーは難しいのよ」
「わかった。早く取りなさいよ。現実を認めるのよ!」


・・・・・・。



カチャ

「はい、エリス・ウィロードです。」

『エリス、君か。』

「?」

『私だ、ニコラス・オスカーだ。覚えているかね』

ああ、あのオスカーさん!

エリスは思い出した。

「はい、もちろんです!!貴方のおかげで蒸気機関車の運転手になるって決めて、今まで勉強したんですけど・・・試験に受かってるかどうか」

『そうか。では、さっそく頼みがある。
今すぐに、ヘブンズキングダムからギルスへ来てほしい。
私の運営している新しい鉄道だ。
君を待っている機関車がいる。
着いたら私に連絡してくれ。番号は』




「私を・・・」
「エリスを待ってる機関車・・・?」
受話器に耳をつけて聞いていたアイリーン。

「夢のようだわ・・・」
エリスは信じられなかった。

「なんだか、いい知らせだったみたいね。」

「お姉ちゃん、私今すぐギルスへ行くことになったわ」

「え、今から?」

言うまでも無く、彼女の旅立ちはあわただしいものとなった。







「・・・オスカーさんって、局長だったのね」


オスカーと再開したエリスの最初の一言が、それだった。

「昔会ったときは、ただ”鉄道マニアのオジサン”だと思ってたのに。」

「おい、局長に対して何て口のきき方だ!」
監査官が怒鳴った。

「まあ、いいじゃないかローガン」

オスカーはシルバー・デュークのことを話した。

「あいつはジョセフ以外の機関士とは走りたくないと言い張って聞かないんだ。
それどころか、あいつのいない自分はただの鉄の塊だと思ってる。
あいつがまだちゃんと走れるってことを、誰かが教えてやらなくちゃいけないんだ。

それができるのは、ジョセフの孫である君かもしれないと思ってね。」


「気の毒な機関車ね。
でも、祖父の孫だからってことで、選ばれたの?」

「まあ、そういう事だが」
そこまで言って、オスカーは少し心配になった。

「機関車の操縦をちゃんと学んできては、いるんだろうな?」
彼女の親戚からエリスはかなりの不良娘だと聞いていたからだ。

「当たり前よ。2年間ヘブンズ・キングダムの機関車を動かしたし、ちゃんと卒業証書をもらってるんですから」
エリスは、ピースサインを出してみせると、微笑んだ。

「ほほう、上等だ」
厳つい中年の男と、赤毛の不良娘は、
不思議と意気投合した。
しかし・・

「敬語も使わないとは。実に礼儀知らずな娘だな。」
ローガンはため息を付いた。

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EDIT[2008/02/17 21:13] 鉄道ギルスComment:0

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